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家族っていうのは、いてもいなくても厄介なもののようです。
いない者にとっては渇望する存在であり、いる者にとっては面倒くさいだけの存在だったりします。




もろい家族の絆

女性の場合、現在結婚していて生活の基盤がとりあえず整っていたとしても、もしその結婚生活が破綻したらどのような生き方をすればいいかと、悩む人は少なくはないと思います。

実家が問題なく受け入れてくれるなら、ありがたく面倒を見てもらうことができます。

しかし私達は、高確率で家族と疎遠になる可能性がある病気の特性を持っているので、そのような恵まれた環境におかれた人はそう多くはいないかも知れません。


男性の場合も発症すれば経済的な破綻と同時に、そのことが原因で家族を失う可能性も考えられます。女性の場合と同様に、実家との関係が良好ならいったん家に帰って再起を狙うことが出来るかもしれません。

けれども私が思うに男性というのは、女性よりも弱さをさらけ出すのが苦手で、しかも社会の目も厳しいために自立、さらには孤立をも迫られることの方が多いのではないかと感じています。




大切な家族の存在

健康な人でも孤独で悩む人は多くいます。

私達は病気の症状に加え、さらに孤立感が強くなれば簡単に死を選択してしまうという、悲しい疾患を抱えています。家族と疎遠になる確率が非常に高い私達が、一番必要としているのが家族そのものの存在です。

身体の調子によっては、持っているもの全部を捨てて一人で生きたいと思うこともあると思います。

けれど、本当に願い通りに誰にも文句を言われない自由な環境を手に入れたとしても、いつか一人になってしまったことを後悔する日がやってくるかも知れません。




孤独の中にいる人

今現在孤独の真っ只中にいる人の中には、現実を正面から見ることなんて出来ないくらい苦しい思いをされている人もいると思います。

正直に言えば、自分にも今までに同じような思い出したくない経験があるので、その気持ちは胸が痛くなるほど分かります。

そんな辛い孤独な環境を、今すぐに変えることが出来る人ばかりではないことも承知しています。

でも少しだけでも、今よりは前に進めるような方法を教えてくれた人がいました。




孤独力を高める

少し前の記事ですが、「孤独力を高める行動」というのを、私達が良く知る対人関係療法を行っている水島広子先生が、日経電子版の記事で書いてくれていました。



タイトルは「老後おひとりさま」となっていますが、内容は老後ではなく誰もに共通することが書かれています。その中で孤独力を高める具体的な方法が書かれていましたので、引用させていただきます。

「孤独力を高める行動」

● 職場で…
・自分からあいさつをする
・ほほえんで、会釈をする
・電話を取ったとき、相手の立場に立った伝言メモを残す
・自分からランチに誘ってみる

● 公共の場で…
・落ちているゴミを拾う
・トイレの洗面台の濡れをペーパーでふく
・道を尋ねられたとき、丁寧に分かりやすく教える
・電車の中で席を譲る

● 店で…
・料理を運んできた店員さんに「ありがとう」と言う
・コンビニでお釣りをもらうとき、「ありがとう」と言う
・募金箱に釣り銭を入れる
・「このコーヒー、おいしいな」と感じる

● 家で…
・植物に声を掛けながら水をやる
・「ここだけはきれい、いとおしい」と思える空間をつくる(玄関、トイレ、ベッド周りなど、どこか1カ所でもOK)
・料理を作ったとき「おいしくできた!」と言ってみる
・しばらくぶりの友達に「元気でやってる?」とメールする
・ヨガをしながら、自分の体を感じる



この記事の中で水島先生は、”孤独感から抜け出すには与える行動をとること”と述べています。

気付いて欲しい、分かって欲しい、ではなかったんですね。

「家族がいなくてかわいそうな自分」から抜け出すためには、人から親切をただ受け取るだけではなく、自分から積極的に与えることが大切だったんです。

身体が思うようにならない時でも、会う人にあいさつをしたり、店員さんに「ありがとう」と言ったりするくらいなら、自分でもなんとか出来そうな気がします。

たとえ今は孤独の中にはいない人でも、ぜひ真似したくなる行動ばかりですね。



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家族は面倒な存在

その反面家族とは、いればいたで大変面倒な存在でもあります。

過干渉な親、逆に存在そのものを否定してくる親、子に依存する親、そしてその逆。
兄弟で比べられるのも辛いですし、昔の同級生と比較されるのもうんざりです。

自分の病気の世話をしてもらうどころか、親の介護を引き受けなくてはならなくなる日がやってくるかも知れません。

子供に恨まれるのだって辛いですよね。

「お母さんの病気が遺伝したらどうしてくれるのよ!」

なんて言われたら、申し訳なさで涙が出てくると思います。




そもそも家族とは思い通りにはならないもの

石蔵 文信さんという医師が書かれた親を殺したくなったら読む本」という本をご存知でしょうか。

その中で作者は、「そもそも家族というものは、面倒で、しんどくて、自分の思いどおりにならないものである。」と述べています。

いつも仲良しで幸せ家族など存在しない、居心地が悪いのがちょうど良いというのです。

その人の置かれている状況によって物の見方は大きく変化するものですが、今の私は彼の言葉に迷うことなく賛成です。

構って欲しい時だけ構ってくれてうっとうしくなった時には消えてくれる、そしてついでに生活費も負担してくれる、そんな親切な家族なんて存在しません。

人は自分の期待通りにはなりません。
人は変えられない、変えられるのは自分だけ。というのは正しいことだと思うのです。




家族という病に陥らないための7箇条

先日どこかのニュースで、上記の本を書いた石蔵さんが「家族という病」に陥らないためにはどうすればよいかを7か条にまとめていらしたので、ご紹介させていただきます。

家族という病に陥らないための7箇条

①仲よし家族を夢見ない。

②家族べったりにならない。親とも子とも適度に距離を置く。

③家事や育児は、夫婦が共同で遂行する義務と考える。

④子どもが高校を卒業したら育児は卒業。子どもを自立させて、あとは対等な大人としてつきあう。

⑤家族のために自分を犠牲にしない。「無理なことは無理」とはっきり主張する。

⑥家族に愛情を期待しない。家族に愛情を押しつけない。

⑦「家族は居心地の悪いくらいがちょうどいい」と心得る。



いかがでしょうか?

家族に対してストレスを感じている人は、自分の病気を相手に分かってもらいたい、理解をして欲しいと過度に期待をしすぎていることもあるかも知れません。

私達は「障害を持った一人の大人」として生きていくことを選択する、あるいは決意をすれば、お互いがどんな状況になった時に手を差し伸べ合うべきか、何となく見えてくるかも知れません。

すぐに縁を切る、切らないと極端な決断をする前に、この面倒くさくて素晴らしい自分の家族との縁について客観的に考えてみるのも悪くはないと思います。



★参考図書★
親を殺したくなったら読む本 (親に疲れた症候群の治し方)

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まとめ

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最初にも言いましたが、やはり家族はいても、いなくてもストレスなことに変わりないのは確かなようです。

この記事だけで全てが解決するわけではありませんが、ものの捉え方はひとつではないことは分かっていただけたのではないかと思います。

何かの事情で感情的になって極端な行動をとる前に、ひと呼吸してもう一度この稚拙な記事に目を通していただけたらうれしいです。

最後まで読んでいただいて、どうもありがとうございました。