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双極性障害という病気を受容するまでには、いくつものステップを乗り越えなければならないようです。

双極性障害の人の病気の受容までの過程は、死や癌の受容と基本的には一緒ですが、慢性腎不全などの慢性疾患の病気への受容というのが一番近いような気がします。

私達双極性障害の患者さんの場合はどんな過程を経て、病気を受容していくものなのでしょうか。



1. 反発・拒絶

近頃は、以前に比べ双極性障害についての情報量が増え、もしかしたら自分も同じ病気なのでは?と思い病院に行かれる方がおられるかも知れません。

そういった方達にとって確定診断がつくことは、不安の解消にもつながるため、初めから治療に協力的になれるかと思います。

しかし私を含めまだまだ一般的には、特に明らかな躁状態の時に病名を告げられた時にはなおさら、とても治療に協力しようなどという発想には至らないでしょう。

そのようにまず最初に診断された時点では、そう簡単には病気を受け入れられず「反発」「拒絶」といった感情が沸き上がります。

そのため薬を服用することを拒んだり、病院を変える又は通院自体を止めてしまう方も実際におられます。自分もまさしくそうでした。



2. 怒り

次の段階は「怒り」といわれています。

怒りとは例えば「自分のことを精神病や障害者という目で見るな」「病気になったのは親のせいだ」「好きで病気になったんじゃない」「自分の人生を返せ」など、認めたくないという感情です。

私自身も、「こんな病気でさえなかったら、もっと充実した人生を送ることが出来たはずなのに」と例えようもない生き辛さに対し、怒りに震える日々を送りました。

そして誰を責めても解決しない、はけ口のない怒りはいつしか虚しさと諦めへと変化していきました。


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3. 再発

反発や怒りにより、治療や服薬を拒否するなどの時期を過ごして来た方もおられるかも知れません。

元気に動けている時期には、「やっぱり双極性障害なんかではなかったじゃないか、変な診断をしやがって」と憤りを感じながら生活をしているのですが、治療をしなければ、私達の病気は間違いなく「再発」します。

再発をすれば、苦しむのは本人です。私達自身がそれは痛いほど分かっていると思います。嫌でも病気であると認めなければなりません。



4. 自己否定

どうにか自分が双極性障害であることを認め治療を開始すると、今度は「自分はやっぱり病気だったのか」と絶望的な気分に襲われるようになります。

自分を障害者と認めるのは大変ショックなことです。ものすごく悔しいです。

この「自己否定」という過程が一番苦しい時期かも知れません。本当に落ち込みます。自分が今までして来たことへの後悔と、完治しない病気を抱えた絶望感はとても言葉に表すことが出来ません。

この辺りでようやく真剣に自分の病気と向き合うために、本を読んだり情報収集を真剣に始めることになるのではないかと思います。



5. 受容

そういった過程を経てようやく少しずつこの病気を受け入れられるようになり、「双極性障害」を持つ一人の人間としてどう生きるかを考えていけるようになります。

そうです。ここがようやく辿り着いた、私達のスタートラインです。

双極性障害の患者さんは、その病気の特徴によりここに辿り着くまで大変時間がかかります。

「受容」までの過程には、財産、家族など失なったものも沢山あるでしょう。

今でこそ昔に比べ認知度は上がり、自分で診断基準と照らし合わせて早い段階で受診につながるケースも増えて来たとは思いますが、まだまだこの病気の特徴からいって自分で病識を持つことは難しいです。

この記事に辿り着いた人達は、おそらくこの段階か、ひとつ前の自己否定の段階にいるのではないかと思います。


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まとめ

受容に至るまでに大変な苦労を経験された方が多いと思います。それはほとんどの人に当てはまると思います。

しかしここまで辿り着けた皆さんなら、これからこの病気とどんな風に向き合っていけばいいのかはよく理解しているはずです。

まず何をおいても一番に大切なことは「服薬」を怠らないことです。せっかくここまで辿り着けたのですから、どうかこれからは双極性障害に向き合い、人生を前向きに生きるためにも、「服薬」だけは怠らないでください。

そうすることが本当の病気の受容だと私は思っています。



★参考図書★

双極性障害(躁うつ病)の人の気持ちを考える本


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